ランナーに多い外傷 6キロ地点

2016年06月14日

こんにちは☆スタッフのDくんです。

最近日に日に暑くなってきました。沖縄から東海も梅雨入りしたし北海道でも30℃記録されました。もう夏です!水分補給はこまめにしてくださいね。

今回は、ランナーに多い外傷6キロ地点で『鵞足炎』『がそくえん』についてお話します。

鵞足炎とは?

『鵞足炎』は、オーバーユースとランニングフォームがとても密接に関係してきます。

膝のうちがわには、縫工筋『ほうこうきん』、薄筋『はくきん』、半腱様筋『はんけんようきん』と呼ばれる筋肉の腱が付着する箇所で、その集まった状態をガチョウの足の形に見えることから、この部分を鵞足(がそく)と呼んでいます。

鵞足部分の腱は、膝の曲げ伸ばしをするときに、膝が内側に入る動作や、膝から下を外側にひねる動作をしたときに、腱と骨または腱同士が何回もこすれて炎症が起きます。

3鵞足炎 

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原因は?

マラソンで足を後ろに蹴り出す際に、方向転換をする時などに特に負担がかかります。これらの動作を繰り返すと発症しやすくなります。普段のランニングで距離を稼ぐために自分で作ったコースやマラソン大会とか結構右往左往して、急な方向転換とか多いですよね。
方向転換を伴わないランニングでも、膝の位置がX脚(内また)などがあると、膝を内側にいれる動作とねじる動作が繰り返されることになりますし、自分に合ってないランニングシューズで重心が内側にかたよったり、骨盤のズレや足のバランスのズレ(回内足)などでフォームの乱れがおきて発症してしまいます。

 

 

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Ⅹ脚

 

 

 

 

症状は?

ランニングなど運動時に膝の内側の鵞足部に痛みがある、鵞足部に圧痛などの症状が見られる時に鵞足炎と診断されます。
痛みや腫れといった症状だけですので、膝関節の不安定性があったりした場合は、膝関節の内部など別の外傷の疑いがありますMRIや内視鏡検査になります。

治療法は?

軽度の時は、ランニングなどを控えて安静をすることで、鵞足部の炎症が治まって数週間で痛みが引きます。
痛みが強い時は、安静にしつつ患部をアイシングしたり、消炎鎮痛剤などを使用し炎症を抑えます。痛みがなくなってきたら、太ももの内側にある鵞足部につく筋肉の縫工筋『ほうこうきん』、薄筋『はくきん』、半腱様筋『はんけんようきん』のストレッチングやマッサージをして筋肉をほぐすのも効果的です。補助的にテーピングすると鵞足部につく筋肉の負担をやわらげることで早期回復に役立ちます。超音波や干渉波などの電気療法や足や骨盤のバランスを整える整体も治療期間短縮や再発防止に効果的です。ランニング時に急に痛みがでた急性の場合は、患部をアイシングして、あまり動かさないようにします。長く続いて慢性化している時は、患部筋肉が固くなり血行が悪くなってますので、患部を温めたり積極的に動かしてストレッチなどをして血行を促進するのが理想です。鵞足炎は再発しやすいので、焦らずじっくり治療しましょう。

鵞足炎の原因は、膝のオーバーユースと、ランニングフォームの乱れです。これらを見直すことで鵞足炎の予防と再発防止になります。ランニングは急にペース上げや走る量を増やさず、体調やレベルに合ったランニングをおこない、体に異変を感じたら安静を心がけましょう。

ランニング前の準備運動や後のクールダウンは必ずやってください。太ももの内側に内転筋や鵞足部につく縫工筋『ほうこうきん』、薄筋『はくきん』、半腱様筋『はんけんようきん』や太ももの後の筋肉のハムストリングス、内転筋などの筋力トレーニングやストレッチングを行い、柔軟性のある筋肉を目指しましょう。

ランニングフォームで膝が内側に入っていないか、かかとが外を向いていないか確認し、正しいフォームづくりをしましょう。

X脚などがある人や足のアーチや回内足など形が悪い人は、ランニングシューズの調整やインソールの使用によって重心のバランスを見直しましょう。靴のサイズは適正か、衝撃吸収力はあるか、足底が斜めになっていないかチェックしておきましょう。

これから梅雨入りして走る機会が少なくなるかもしれません。この際、仲間に動画を撮ってもらってフォームチェックしたり、靴底を確認して適正なシューズやインソールを見直してはいかがですか?

 

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